六曜「友引」を知っトク

六曜の友引を知っトク

友引の呼び名と吉凶

六曜の一つに「友引」というものがあります。鎌倉、室町時代に伝来してきた当初は「留連(りゅうれん)」という名であったものが、江戸時代中後期の寛政・享和年には「流連」に変わり、そこから現在の「友引」に変化したとされています。また、「共引」と記されていたこともあったようです。一般的には「ともびき」と読みますが、「ゆういん」という読み方もあります。友引は旧暦の二月・八月の朔日に当たり、「吉事には吉の日」、「凶事には凶の日」とされ、「朝は吉、昼は凶、夕は大吉」といわれています。

 

 

友引の吉凶

友引=共引から「共に引き分ける」から「勝負なき日と知るべし」といわれ、勝負事で何事も引き分けになる日とされていました。しかし現在は、「その出来事を友にも引き寄せる」として吉事を歓迎する一方、凶事は避けるべき日とされています。「凶の時間」である「午の刻(午前十一時から午後一時)」以外の時間であれば問題ないという意見もありますが、この日自体縁起が悪いということでやはり凶事は避けられる傾向にあります。

 

 

友引と吉事

友引は「吉事にとっては吉の日」であり、「大安」に次いで結婚式や入籍の日として好まれています。朝や夕方といった吉の時間を中心に、「幸せを友に引き寄せる」という意味を兼ねて、結婚式の引き出物などを発送する人も多いようです。その他、日柄が良い日ということで、納車や引っ越し、祈祷などの日として選ばれることもあります。

 

 

友引と凶事

友引は「凶事にとっては凶の日」であり、「友を(冥土に)引き連れる」という解釈から「故人との別れ」の意味を強く含む葬式や告別式は避けるべき日と考えられています。四十九日や三周忌などの法事も同様です。六曜は陰陽道に由来しており、仏教事の葬式とは無関係ともいえますが、この考えは広く伝わっています。そのため、友引の日を休みにしている葬儀屋や火葬場も多いそうです。ただし、お通夜については「故人を偲ぶ」という意味を強く含むため、友引に行うのが良いとも言われています。